優しい君の、隠れた本音
こんなやり取りが毎朝恒例となりつつある今日この頃。

もうそろそろ諦めてもよさそうなのに、笹森は毎朝懲りずに私のところへ来て、「付き合おう」だの「愛してる」だのと人目をはばからずに告白をする。

最初はそんな私たちを見てからかったクラスメイトも、何度も繰り返されるこの茶番に飽きたのか、今じゃ誰も何も反応しない。

運悪く笹森の隣になってしまった金山君だけが、毎回強制介入させられているという訳だ。



かわいそうに。



でも、なんだかんだ言って、こんな風に巻き込まれている私が一番かわいそうなのだけど。



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