優しい君の、隠れた本音

「笹森と付き合うことになったんだ」




メールでも、電話でもなく、直接私に報告をしに来たユウナは、緊張の為か声が少し震えてた。

時刻はPM6:00

最後にユータにメールを送ったのがPM3:30位だったから…
多分、告白されてからそんなに時間は経っていない。


ということは、まだまだユータと話したいことがあったはずなのに、それよりも私への報告を選んだみたいで、


「そっか、そっか。やっと付き合うことになったんだねー!おめでとう!!」

私はその言葉を自然に言うことが出来た。



よく見れば、目のふちが少し赤い。

その涙は、誰を想っての涙だろう。なんて、そんなの分かり切っている。




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