─暴走族のお姫さま─



目覚ましを
拾いあげると
壊れてしまっていた。



「うぁ〜
これで4個めだ…」



あたしの寝相の悪さは
すごくて目覚ましを
壊したのは4個めだった。


──タンタンタン…



階段を降りて
リビングに行くと
あたしはお兄ちゃんに



「また目覚まし壊しちゃった…」



と言うとお兄ちゃんは



「あははっ、またか??
壊したのは何回目だよ」



「…4回目」



「なーは本当に
寝相が悪いな」



「うん…はぁ」



あたしはお兄ちゃんと
弟と三人暮らしをしている。



お父さんとお母さんは
事故で逝ってしまったから
いまは兄弟3人で
頑張っている。



──ガチャ…



「ふぁ〜…ねみぃ」



そう言いながら
リビングのドアを
開けて入ってきたのは
弟の優真だった。



お兄ちゃんの名前は
壱真。











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