─暴走族のお姫さま─
朝ごはんを
食べ終えると
お兄ちゃんと優真は
でかける。
「じゃあ行ってくる。
なー、今日は暴走があって
遅くなるから先に寝てろ」
お兄ちゃんはそう言いながら
玄関に足を進めた。
「うん、わかった
気をつけてね」
「おう、優真行くぞ」
「おう」
「いってらっしゃい」
──バタン…
行っちゃった…
なんだか寂しいな…
あたしは寂しさを消すように
溜まり場に行くための
準備を足早に進めた。