─暴走族のお姫さま─
時計の針が
10時を回った頃
あたしは溜まり場に
向かうべく家をでた。
未來さんの
彼女になったあたしは
少しでも可愛く見られたくて
大人っぽく見られたくて
お気に入りの
白いワンピースに
少し高い
ヒールのサンダルを履いて
淡いピンクのグロスをつけて
髪を緩く巻いてみた。
未來さんには
10時30分までに
溜まり場近くの
公園にくるように
言われた。
足早に歩いて
公園につくと
未來さんは
まだいなかった。