─暴走族のお姫さま─
「みっ、未來さん!!」
見上げた先にいた
未來さんは
優しい表情で微笑んでいた。
「おにいちゃん。
おねえちゃん、
しゅごくかわいいでしょ?」
と女の子が
未來さんにむかって言った。
未來さんはあたしの
隣にしゃがんで
「うん、可愛いね。
僕のお姫さまなんだよ」
と言った。
未來さんの言葉に
あたしは嬉しさと
恥ずかしさが
一気に込み上げてきて
顔が赤くなった。
「おにいちゃんのおひめさま?
じゃあ、おにいちゃんと
おねえちゃんは
けっこんしゅるの?」
と聞いてきた。