─暴走族のお姫さま─



何だがこれが
すごく安心する時間。



いつもそばにいる。



安心する。



テレビの中では
小さな女の子が
迷子になって泣いている
場面だった。



「……ふっ」



急にお兄ちゃんが
笑い出した。



「何〜?」



「ん?いや昔、奈菜も
よく迷子になったなぁ…って
思ってさ…ふはっ」



そう言ったお兄ちゃんは
遠くを見ていた。











< 146 / 564 >

この作品をシェア

pagetop