─暴走族のお姫さま─



俺は奈美に
そっと近づいて
奈美が寝ている
ソファーにもたれた。



奈美の髪にそっと触れたら
奈美は髪に触れた
俺の手を触った。



俺の手を握る奈美の手は
微かに震えていた。



俺なら奈美を
泣かせたりしないのに。



なぜか俺は
そう強く思った。











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