─暴走族のお姫さま─



俺はなんでか
胸がすごく苦しくなって
モヤモヤした感覚に
どうしていいかわからなかった。



────………
───……



「ん…」



しばらくすると
奈美は瞳を開けた。



奈美は俺を見て
少しビックリしたけど
すぐに微笑んだ。



「奈美…」



「…なに?」



俺は昨日の質問に
答えようと思った。



「俺は奈美をバカだと思わねぇ」



「え…?」



「まだ…好きなんだろ?
俺は別にイイと思う。
一方通行の想いは
俺も一緒だから」



「一方通行の想い…」



「…壱真が…
好きなんだろ…?」



俺の言葉に
奈美の目は見開いた。












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