─暴走族のお姫さま─
そんなある日。
俺は仲間と
夜の暴走にきていた。
少し疲れた俺は
暴走から抜け
人気がない
住宅街にきた。
しばらく歩いていると
角を曲がったとこから
話し声がする。
俺はそっと見てみると
泣きそうな女の子が
唇を噛みしめ
下を向いていた。
そしてそこには
立ちはだかる男たち。
あぶねぇな…
そう思った俺は
裏の路地を通り
女の子の後ろに回り込んだ。
そして気づかれないように
女の子の後ろに近づくと
抱き締めた。
その瞬間。
女の子の体が
ビクッと揺れたのを感じた。
けど
今はこの男たちを
追い払うために
「あのさお前ら
この女の子が
誰の女がわかってんの?」
と低い声で言った。
すると男たちは
「やべっ鬼頭だ…
行くぞ!!」
と言って
逃げていった。