─暴走族のお姫さま─



「いや…っ
会いたく…ない」



「奈菜…大丈夫や。
俺もおるから
逃げんのは止めにしよや」



「あたしだって…
戻りたいの…っ
前みたいにみんなで
笑っていたいの…」



「できるよ…
またみんなで
笑い合えるよ…
せやから…」



「できないっ!!
もう笑い合ったりなんて
できないよ…」



「なんでや?」



「もう傷つきたくないの…
もう…限界なの…」



「奈菜…」



怖いんだ。



また笑い合える日は
またきっと来る。



あたしだって
そう思いたい。



前だって
ケンカとかしても
仲直りするたびに
絆だって深まった。



でも



それ以上に
傷は深いよ…











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