─暴走族のお姫さま─
また…
みんなで笑い合いたい。
未來に会いたい。
お兄ちゃんに会いたい。
「奏…あたしね、
ただ見てほしかっただけなの。
奈美さんじゃなくてあたしを。
奈美さんはみんなにとって
過去でも大切な人なのに
あたしってば
ワガママばっかりで…
やきもち妬いてたの…
本当にごめんなさい。
またみんなで
笑い合いたい…っ
間に合うのかな──…?」
「いくらでも間に合うよ。
戻ってきてくれる?」
戻ってもいいの…?
あたし…戻ってもいいの?
「あたし…
戻っても…いいの…?」
「うん、当たり前だよ」
奏の笑顔が
あたしを少しだけ
強くした──…