─暴走族のお姫さま─



次の日。



俺は約束した時間に
南谷さんの家を訪ねた。



ちょっと話して
奈菜ちゃんに
会わせてもらえた。



──ガラ…



戸を開けると
前よりもすごい痩せた
奈菜ちゃんが
涙を流していた。



奈菜ちゃんは
俺が思っていたよりも
弱くなっていて
たくさん悩んでいた。



ごめん…



本当にごめん…



俺は奈菜ちゃんを
ギュッと抱き締めた。



いつの間にか
こんなにも
傷つけていた。



奈菜ちゃんは
小さく震えていた。












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