─暴走族のお姫さま─



奈菜の居場所だ。



おかえり。



「…ただいま」



なんだか
よくわからない
けど温かい何かが
俺の心を包み込んだ。



奈菜の身体は
抱き締めても
抱き締めても
冷えてて
疲れているんだと
痛いくらいに伝わった。



「奈菜…」



「……」



「奈菜?」



次の瞬間だった。



「──…っ」



──ガクッ…



「奈菜!!」



「奈菜ちゃん!!」











奈菜が気を失った──…













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