─暴走族のお姫さま─



あれから1時間──…



奈菜は二階の休憩室で
眠っていた。



小さな寝息を立てて
眠っている。



「…こんな疲れてたんだな」



奈菜の眠るベッドの横にいる
奏がポツリと呟いた。



奏の目の前にいる俺も
奈菜の前髪に触れながら



「…あぁ」



と返事した。



「3ヶ月も…
会ってなかったんだな」



「…あぁ」



「どれだけ…
傷つけちまったんだろうな」



「…あぁ
でも、もう傷つけたりしない」



「守んなきゃな」



「絶対に守る」



俺はそう言って
寝ている奈菜にキスをした。












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