─暴走族のお姫さま─
ねぇ…未來。
今日はね
帰りに公園に寄ったよ。
やっぱり公園にも
未來との思い出が
たくさんあって
泣きたくなったよ。
結婚するって
言ってたのにね。
嘘つき──…
『愛してる』
嘘つき──…
『何があっても
俺から離れんなよ』
自分から離したくせに──…
多すぎる思い出が
進もうとする
あたしの足を止める。
今日も頭では
未來の声が響いていた。
なんとなく
声が聞こえた気がして
振り向くけど
今日も未來はいなかった。
ごめんね。
まだ前に
進めそうにないよ──…