─暴走族のお姫さま─
ちょっとすると
若い女の先生が入ってきた。
「高梁さん、初めまして。
わたしはあなたの担当医の
佐久間 夕夏(サクマ ユウカ)です」
そう言うと佐久間先生は
ニコッと微笑んで
軽くお辞儀した。
「体の調子はどうかしら?」
体の調子…?
そっか…
あたし…襲われたんだ…
夢じゃない…
現実──…
「──…っ」
あたしは涙が
出そうになった。
本当に汚れた。
もう戻ることはできない。