─暴走族のお姫さま─
もう我慢の限界。
あたしの目からは
涙が溢れて
抱き締めてくれている
佐久間先生の白衣を
ギュッと握った。
自分でも体が
震えているのがわかる。
「それでね…
言いにくいんだけど…
あなたは処女だったのよね?」
認めたくない現実。
未來に全てをあげたかった。
あたしの初めても全部。
「…初めてで多数の体液が
体に入ってしまって…
お腹の中の子宮が
弱くなってしまったの」
「──…っ」
「これから言うことは
あなたの人生に
関わってくることよ」
「……」
「もうあなたは
赤ちゃんを産めないの──…」