─暴走族のお姫さま─
「でも、声については
治る確率もあります」
「お願いします…
なーの声を戻してください」
壱真は震えながら
絞り出すような声で言った。
「高梁さんの声は
ショックにより
失っているので
高梁さん自身の問題です」
「……」
「だから高梁さんが
精神的に安定してきたら
声も戻るでしょう」
「本当ですか!?」
「はい。
高梁さんが早く良くなるように
みんなで
支えてあげてくださいね」