─暴走族のお姫さま─
未來と部屋を後にして
赤ちゃんがたくさん
並ぶガラス張りの
対面所に行った。
1人1人の赤ちゃんの顔を
見ていくあたし。
そんなあたしを見る未來。
いけない、いけない。
こんなに見たら
欲しがってるって
思われちゃうよね。
みんな可愛い。
指を小さく曲げて
ギュウッと握る仕草。
スヤスヤと息をする
小さな鼻と口。
時々動くちいさな体。
可愛い。
可愛くてしかたない。
見ていて涙が
出そうだった。