私の秘密の旦那様
「…なんかヤな感じだよね―。
優也先生はさぁ
み・ん・な・の先生なのにねぇ―!」
ビクン
しばらくして、
一人の女子生徒の一言から始まった……。
「本当、まじでウザいよね―!」
「消えてほしい~」
「つか消えろ…!」
「先生を返してって感じぃ…」
「有り得ないよねぇ!」
「女ってこぇな…」
「本当……。マジで女の戦いみてぇ。」
堪えないと……
このくらいのことは十分承知をしていた事なのに…
言われたときのことも考えていたのに…。
いざ言われると…、
足がすくんで言葉を口に出すことが出来ない。
「てめぇら…!
いい加減にしろよ!
ナギばかりを攻めてんじゃねぇぞ!
女子だろうと容赦しねぇぞ!
男共も聞こえてんだよ!何ビビってんだよ!弱っちぃな!」
「そうだよ!
みんな友達じゃん!なんで渚ばかりを攻めるの!?
たしかに、渚の件について
何が正しくて何が間違いか…なんて私にはわからない。
だけど渚だけを攻めるのはどうかと思うよ!」
「真ちゃん…凜ちゃん」
ガラッ
タイミングよく現れたのは…………………………優也だった。
「……ほら―、
みんな席に着け―、
授業始まるぞ…!」
「…………」
ガタガタガタ…
みんなは無言で席についた。
「実は、
皆に言いたい事が
あるんだ。
俺と秋本…いや
渚は、実は婚姻してんだ。」
「嘘………」
「マジで…!?」
「それから…
子供はもう少ししてからのつもりが…
子供もできちゃった。だから今、渚の腹には俺の子がいる。
最初は、全然実感が
湧かないんだが…
まだあまり目立たない腹でも、
渚が腹を撫でてる所とか見ると…なんかさ
思うんだよ。
母親なんだなって。」