私の秘密の旦那様
「なに謎でも解けた顔してんだよ―」

「だって、
私は別にお金で人を判断するのは嫌だから良かったけど

これまでの私の
お見合い相手はさ…
会社の社長とか、
国会議員の息子とか、ただの金持ちとかだったのに

なんで急に教師に!?
やっと考えを変えてくれた!?って
思ってたの…。

それに……財閥息子だとしても
それをいつもみたいに
大きく言わなかったか疑問だったの。

まぁ…お金があるなし関係なく私は優也を選ぶけど」

ニコ

「そっか…。」

優也は…いつもとは違って優しく微笑んでそう言った。


「わかった。
じゃあ今日は実家帰ろうかな♪」

「なんでだよ…」

「なんでって…、
あの部屋で一人は寂しいし、
優也は忙しいみたいだし
たまには実家に顔出さないと寂しいかな―って…え…ちょ…待って…ここはがっ……ン」

話の途中で私は優也に抱き締められて
そのまま優也の唇によって
言葉を止められた…。

「少し…ほんの少し
いつもより遅くなるだけだ!
だから渚は部屋にいろ!」

めちゃくちゃ不安そうな優也の目。
なんか可愛い(笑)

「……わかったよ。」

でも少し残念……。
せっかく実家に帰れると思ったのに…。

でも…優也が
帰って来てくれるみたいだから…
それでもいいかな。


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