私の秘密の旦那様
私は、…先生か確かめるため声をかけてみることにした。

…やっぱり先生だ。
近づくと先生だというのが人目で分かった。

先生が傍にいる。ただそれだけで胸のドキドキがより一層大きくなる。


「先生…♪」

「うわっ……と…あれ?あ…秋本!?

な、なんでここにいるんだ?」


先生はすごく驚いて目を真ん丸くしていた。
こんな先生、初めてみた。


「それは、こっちのセリフですよ…。

私、ここが、その…お見合い会場なんです。」


同じところで会えただけでも私にとっては奇跡と運命と偶然を混ぜたような気がする。

でも、先生がここにいるってことは、先生のお見合い相手もこの場にいるわけで…。




「あ~…なるほどな。だからここに着物でいるんだ~。」

「…やっぱり、おかしい…ですかね?」



「全っ然!おかしくない!
…すごく似合ってるよ//。マジで…可愛い。秋本らしいよ。」


先生はめちゃくちゃテンンパってて顔も気のせいか少し赤い。こんな先生、今までに見たことない。

え!?
もしかして…おかしいって服のことだと思われてる…?

「……どうも////ありがとうございます//

先生も今日はいつもよりもカッコいいよ。


あの…最後の方“似合ってる”のあと

……なんて言ったんですか?
よく、聞こえなくて…。」


先生に褒められて嬉しいけど…最後がよく聞こえてたんだよね…。

てか先生にカッコいいって言っちゃった!
私は自分の顔がだんだん熱くなっていることに気づいた。


「あ…いや、わりぃ。最後のは……忘れて//」

「は、はい…!?」


忘れて……?意味がわからない。
なんで?先生は、さっきなんて言ったのかな?
気になる……。

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