俺様男に用心を!?
とか考えてたら…
「あれ…?」
みんながいない…?
待って待って
なに、どこ行ったの?
まわりをキョロキョロと見回すけど…
それらしき人達はいない。
もしかして…
はぐれ、ちゃった?
一気に血の気が引くのがわかった。
こんな大きな宿で。
ましてや知らない場所で。
なにしてんの、あたし。
ほんとやだ…
「ねぇねぇ、ひとりなの?」
呆然と立ち尽くすあたしにズケズケと近寄ってきてはニヤニヤする男。
「やだ、なにっ?」
「暇なんでしょー?」
「べつに、暇なんかじゃありませんっ!」
なんなの!?
この人達は!
酒臭いし…
タバコの臭いもするな…
とにかく臭いんだよ!