旦那様は社長

唇が離れた瞬間、社長が弱々しい声で呟くように言った。


「光姫、お前はオレのものだろ」

「……え?」


瞬間に発せられた言葉を、あたしは聞き逃さなかった。


どういう意味?


「んッ!」


考える間もなく再び重なる唇。


これじゃあ社長の表情も確認できない。


あたしは激しいキスに翻弄されながらも、必死にさっきの言葉の意味を探ろうとした。


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