旦那様は社長

「言わないなら言わせるまで」

「え……」


普通は『鳴くまで待とう、ホトトギス』じゃないんですか。


どうやらさっきよりも熱が上がってしまったらしく、頭の中でホトトギスが飛んでいる。


あはは……。


「って、何やってんですか!?」


ほんの数秒の間に、シャツのボタンが3つも開いている。

なんて早業!!


「ん?お前が言わないから」

「だからってね、あたしは病人……」

「おっと!!」


ふらっと倒れそうになったところを広い胸に抱きとめられた。


「あ、ありがと……ぅッ!?」


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