旦那様は社長
「ねぇ……」
「何だ」
「何でこんなコトに?」
「知らねーよ。あの爺さんに聞け」
「あなたの爺さんでしょうが!?」
「バカ!!」
あ……。
今頃になって、失態に気付く。
「光姫様、何か不都合でもございましたか?」
「いえ、続けて下さい」
あたしは何でもないように、ニッコリ微笑み返した。
……やってしまった。
「えー、では続きまして、新郎ご友人でいらっしゃいます……」
司会の人がどんどん宴を進行させていく。
そう……。
なんと今、あたしと社長の結婚披露宴真っ最中なのだ。
会長から呼び出しがあった昨日ーー……