旦那様は社長
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あたしは有能な秘書だったはず。
あたしが今の若さで社長秘書に抜擢されたのは、周囲の推薦があったから。
本来なら、社長秘書として務めるにはそれなりの経験が必要で。
あたしはそれまで秘書の経験すらない素人だった。
そんなあたしがいきなり社長秘書に抜擢されたのは、先を読み行動を起こせる能力と、
社長を見ても何の感情も抱くことなく職務を全うできるという点を高く評価されてのことだった。
ポイントはあたし個人の能力の高さじゃなく、“社長を見ても何とも思わない”ことにある。