旦那様は社長
「ちょ、やだッ‼本気で訴えるから‼」
あたしは必死に抵抗を試みるも、どんなに強く押しても、どんなにドンドンと力一杯胸を叩いても、ビクともしない社長の身体。
見かけによらず少し筋肉質な社長の身体に抱きしめられたまま、あたしの心臓は意思に反してドキドキと高鳴っていた。
このままじゃ本当に危険‼
「ほんとに離して‼」
何が危険って、あたしの心が‼
なんだかもう既に、“どうとでもなって”っていう雰囲気になりかけてる自分がいるの。