【探偵ピート・ジャンセン】
サラはカレッジでフットボール
チームのチアリーディングを
行うほどの活発な女性だった。
彼女の周りにはいつも陽気な
チームメイト達が居て、練習が
終わると、仲間達と流行りの
音楽の話しや、気になる
男の子達の話題に華を
咲かせていた。
『ねぇ、ケイト?
今度のダンスパーティーは
どうするの?
私、ドレスって苦手。
あんなコルセットで
ギューギュー締め付け
られたら窮屈で死んじゃい
そうになるわ。』
『なに言ってるの?サラ‥。
ボビーも来るって言ったら
乗り気だったクセに~。』
『アハハハハ‥』
ターニャは、そんな彼女達の
楽しそうに語らう姿をいつも
少し離れた場所で眺めていた。
『ねぇ、ちょっと‥。
そこの貴女‥。
そう、あなたよ。
あなた、最近編入して
来たの?』
突然、サラに声を掛けられた
ターニャは、思わず『yes』
と応えてしまった。
『ねぇ、そんな所に居ないで
こっちで一緒に話さない?』
そう言うとサラは駆け寄って
来た。
『そうなの‥。
私はサラ・ポートマンよ。
よろしくね!
あっちがケイトで‥
その向こうがジャクリーンよ。』
仲間達の方を指差しながら
彼女はターニャに握手を
求めて来た。