【探偵ピート・ジャンセン】
そんなターニャとサラの
二人の前に、ある日
一人の青年が現れた。
カレッジでは見掛けない
端正な顔立ちの青年で、
二人とも一瞬にして彼に
夢中になってしまったのだ
そうだ。
しかし、ターニャは彼の
持つ独特な気配に気が付き、
彼には近付かない方が良いと
サラに忠告したのだった。
ところが、サラはターニャが
彼を独占しようとして
いるのだと誤解して
ターニャの知らない間に
彼とデートの約束を
取り交わし、デートの
当日から二人は消息を断って
しまったのだと言う。
その日からターニャの
孤独な日々が再び始まった
のだ。
ターニャはカレッジに
通いながら二人の行方を
捜したが、数十年後の
今日に至るまで見付ける事が
出来ずにいたと言う。
以前私は、少年から
湖の上を歩いていた
宇宙人を捜して欲しい
という依頼を受けた
事がある。
大人達は皆、信じようとは
しない。
当然だ。
しかし、ナスカの地上絵は
どうだ?
誰が説明をつける?
俄然、私は少年が見たと言う
宇宙人を突き止めたくなった。
まぁ、結果は‥先に述べた
通りだが‥。
依頼されたものは犯罪に加担
しない限り真剣に請ける。
それが私のポリシーだ!