【探偵ピート・ジャンセン】


ある程度、
目星がついたところで、

我々はホテルの部屋に戻り、
私の部屋で今後の作戦を
練る事にした。


力になる‥。


そう決めたのは良いが
私は生身の人間であり、
生憎、特殊な能力は
持ち合わせてはいない。

彼等にしてみれば生意気な
“食料”程度の存在でしか
無いだろう。


強いて言えば、多少
銃は扱えるのだが‥


この先一体どうやって
立ち向かえば良いの
だろうか?


『ターニャ。
彼等の弱点って言うのは?

‥その‥映画に出て来る様な
ニンニクとか聖水とか

何か決定的なものは無いのか?

それとも君の様に何れも
平気なのか?』


『そうねぇ‥
十字架は効かないわ。

昔、彼に然り気無く
試してやった事があったの。
全然ダメ。

でも日光には弱い筈よ。

彼が現れたのはいつも
日が沈んでからだったし、
昨日見たのも夜だったでしょ?

私がもう少し探ってみるわ。』


『依頼者に頼むのも
変な話しだがな‥

お願いするよ。

だが、くれぐれも無茶は
しないでくれよ。

彼にはまだ接触しない方が
良い。

もう少し資料集めが先だ。』


『解ったわピート。
貴方も無理しないでね。』




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