【探偵ピート・ジャンセン】
『わかったよ。
その代わり‥
私が銃を撃つ時は
必ず標的から離れていてくれ。いいな‥。』
『わかったわ‥
約束するわ‥。』
ターニャの真剣な眼差しを
見て私はそれ以上何も
言えなくなっていた。
その日、私は全ての薬莢に
ワインを詰めた。
翌日からターニャは
ただ黙ってじっと窓の外を
眺めている事が多くなった。
彼等と対峙する日は
何時とはまだ決めてはいない。
犠牲者の事を考えれば
早い方が良いのかもしれない。
しかし、ターニャの気持ちを
考えると、直ぐに決行
する気にはなれなかった。