【探偵ピート・ジャンセン】


『 この愚かな人間に純度
なんて判りはしないわ!

まぁ‥娯楽としては‥
良い演出ね‥。

悪くないわ…。

でも、ここで手に入れた金で
麻薬を仕入れては、それをまた
マフィアに売る‥

この人間は我々を利用して
私腹を肥やし、麻薬で汚染
された人間を増やしてるの!

つまり貴方たちは…

最低純度の粗悪品を作る
手助けをしてるのよ!

陰でドンキーちゃんなんて
呼ばれてるのよ?

この意味解る?

Wow!  最悪ね‥ 』


ターニャの語ったバレエ
ダンサーの話は勿論、
作り話だ。


だが、その言葉にヴァンパイア
達はハッとなり、

再びヒソヒソと話していたか
と思うと次の瞬間、形相は
一変して


屈辱の眼差しは一斉に
オークショナーの男に
向けられた。


『 ち、違う!

あの女の言うことは
デマカセだ!

私は‥皆さんに‥

娯楽を‥提供しようと‥!』


オークショナーの男は後退り
ながら必死で言い訳を
並べている。



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