【探偵ピート・ジャンセン】


『ハハハハハ‥

じゃあ、私が奪ってあげる!

私からサイバス様を
奪おうとした

貴女から!』


そう言うや否や
サラがピートの元へ
飛んで行き、

素早く背後にまわると
その首筋に

鋭い牙を突き立てようと
していた。


ピートは慌てて握り締めていた
紫外線照射器のスイッチを
入れ、それをサラの
目の前に突き出した。


凄まじい悲鳴と共に
サラが弾かれる様に
その場から飛び退いた。

ライトの当たったサラの顔が
みるみるケロイド状に
なってゆく‥


その姿を見てサイバスは
素早く二人の死角へと
その身を隠した。


『ターニャ、熱いわ!
助けてターニャ!』


今の衝撃でサラの意識が
解放されたのだろうか?

何度もターニャの名を
呼び続けている‥


悲痛な叫びに
咄嗟にターニャは
蹲るサラの元へ駆け出し、

彼女の肩に手を
掛けようとした。


向き直り、叫びながら
サラがターニャに
襲いかかる‥


『ターニャ!離れろ!』



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