楽園まで行けたなら




「おれは、夏帆を愛してる」


あたしに向かってつむがれる愛の言葉は、いつだってとっても嬉しくて、愛おしい。

けれどそれは、いつだってゆうとが自分自身に言い聞かせるような、そんな悲しい調子を帯びていて、なんだかとても、苦しくなる。


それはきっと、果てしない祈りのようだったから、なのかもしれないとあたしは思った。





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