楽園まで行けたなら
小さく震えるゆうとの声は、肯定を求めてかどんどん大きくなって、確かめるようにあたしの身体を触るゆうとの手の力が強まった。
あたしはにこと微笑んだ。ゆうとの大好きな「夏帆」の笑顔で。
「ばかだなぁ、ゆうとは。あたしはいつだってずっと隣にいるって、そう言ってるでしょ?」
ゆうとは、安心したように力を抜いて目を閉じた。
ゆうとが安心するのなんて、当たり前だ。あたしはゆうとが求める行動だけをするのだから。