楽園まで行けたなら


通称「HEAVEN」

弱い弱い人間の心を守るために生まれた大きな人間の力。
おれはそれの第一人者であった親父も、それに縋る弱い人間も、みんなみんな嫌いだった。



嫌いだったはずだった。

けれどおれはきっとそのとき、大切な人が居なくなるということを、良く分かっていなかった、だけなんだろう。

だって、ひとは、こんなにも弱くてもろい。


< 39 / 51 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop