幼なじみのキス
「ちょっとー!拓斗!昨日貸した100円返しなさいよー!」
千夏がまた後ろを向いて、拓に話しかけてる。
「あ、忘れてたぁー♪てか、100円くらいいいじゃん。ケチィー!」
「千夏のケチィー♪」
あたしも、拓の真似をしてケチィーと言ったら、さっきのポッキーの箱で頭を叩かれた。
拓は、箱の角で叩かれていて、すごい音がした・・・。
い、痛そう・・・。
「いってぇぇー!!なんか俺だけ音ちがくねぇっ!?」
拓は涙目になりながら、叩かれたところを押さえていた。
あたしは、そんな2人の様子を笑いながら見ていた。
3人で話していると、いつの間にか担任の先生はいなくなっていて、歴史の先生が入ってきた。
歴史の先生は、生徒にいきなり当ててくるので有名だった。
あたし達は急いで机から教科書をだした。
でも、拓だけは・・・・
「やべぇー!!教科書なくなった!!!」
「拓・・・なくなったんじゃなくて、忘れてきたんでしょ!」
先生に、教科書の角で頭を叩かれた・・・。
「いでぇー」と言って頭を押さえてる拓を、あたしと千夏は笑いながら見ていた。