幼なじみのキス




売店に着くと、拓がレジに乗り出した。



「おっばちゃーん♪俺、メロンパンね!!」


「お、拓斗!今日も来たねぇー!メロンパンは・・・120円だよ!」


「あれ?おばちゃん・・・よく見ると美人だねっ♪」


「あら~よく分かってらっしゃること♪でも、安くしてやんないからね?」



「あら~おケチですこと♪」



そんな会話をしている人を無視してやきそばパンを買った。




そして、千夏と一緒に逃げるよう笑いながら階段を駆け上がった。









ギィ――――――――





立ち入り禁止と書かれた錆びてる重い扉を開けると青空が広がった。




「ぷきゃー!!気持ちいいーーー!」


「誰もいなーい!」


「端っこまで競争っ!!よーいドン!!!」


「あ!!春ずるいーー!!!」



あたしと千夏は屋上の端のフェンスまで走った。





あたしが先にスタートしたのに千夏に負けた・・・。





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