泡夏
家に帰って勉強をしていると、隣の神社から太鼓の音がした。
「夏祭りの練習かな」
隣で勉強をしていた、弟が窓を開けて言った。
「ねーちゃんも今年こそは彼氏見つけていけよ」
ニヤニヤと弟が言った。
「なーにー!!生意気~!!」
私は弟に掴みかかろうとしたが、するりとかわされた。
「このっ!!クソがき!!」
「わ~鬼が本性をあらわした!!」
私は逃げる弟を追いかけた。
「美月!裕之!静かにしなさい!!」
1階から、母の声がした。
私は弟をにらみつけたまま
「は~い」
と言った。
弟といえば、そんな私に対して舌をだしていた。
覚えてろよ。
私は心の中でつぶやいた。