泡夏
待ち合わせの神社の前に着いてから時計を見ると集合時間15分前だった。
周りを見渡してもまだ、誰も着いていないようだ。
早く来すぎちゃったな。
そうボンヤリしてると不意に肩をたたかれた。
「おはよう、あれ7時だからもうこんばんはかな?」
振り向くとそこには貴樹先輩がいた。
顔に熱があつまるのを感じて
私は慌てて俯いた。
「こんばんは」
なんだかもごもごとした声になってしまった。
「美月ちゃんだっけ?
来るの早いね。てっきり俺が一番のりだと思っていたよ」
「そんなことないです。
先輩が来た2~3分前に着きましたから、先輩と同じぐらいです」
チラッと見た貴樹先輩の格好は
白いロゴいりのTシャツに
青いパーカを羽織った姿で、
すごくラフな姿なのに貴樹先輩が着てると
先輩の周りだけ輝いて見えた。