泡夏

ジェラシー


side貴樹


「ねえねえセンパァイ、あれ面白いですよねェ」

茶髪がなにやら熱心に話しかけてくるが、正直今俺はコイツに腹を立ててる。

俺と美月の時間を邪魔したからだ。

せっかく、この前一緒にいた男との関係をさりげなく聞き出そうと思っていたのに、コイツのせいで全部台無しだ。


しかも茶髪が引っ付いてくるせいで、美月の元に近寄れない。

「先輩聞いてますぅ?」

聞いてるわけないだろ。

「もちろん、聞いてるよ」

笑顔をつけて言えば、茶髪は頬を染めた。


フッ

ちょろいぜ。





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未だに明菜の名前を覚えていない貴樹です。






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