泡夏
「ああ、そーだよ。だからこれからは美月のこと軽々しく下の名前で呼ぶなよ」
ニヤッと笑う貴樹。
私は自分の顔が真っ赤になるのを感じた。
「まじで!?くっそ!ついに貴樹も彼女もちかァ。
お前モテるから、覚悟してたけど、やっぱ悔しいー!!
俺も彼女欲しーー!!」
彼方先輩はもう一人の先輩の肩をくんで、俺らも頑張ろうなって頷き合った。
「もう花火終わったし、解散しようよ」
そう言う貴樹。
「ほとんど、一緒にいなかったけどな」
つっこむ彼方先輩。
「じゃあな、俺は美月送っていくから、お前らとはここでお別れだ」