泡夏
「暴力をふるう私を見て嫌いになりましたか?」
私がそう言うと、彼は背中から私を抱きしめた。
「そんなことあるわけないだろ。せっかく手に入れたのに、そうやすやすと手放さない」
後ろから彼の熱が伝わってきて、私は顔を赤く染めた。
「むしろ、カッコイイなって思ったよ。さすが俺の女ってね」
彼は私の髪に口付けながら言った。
私は振り返って彼に微笑んだ。
「貴樹、今日私の部屋に泊ってください」
「え・・・!?それはどう意味で・・」
真っ赤になってぎこちなく言う彼に、私は頭をかしげて考えてから、彼の考えていることに気がついた。
「そそそう意味ではなくて、貴樹と一緒の毛布にくるまって寝たいなって思って!」