†Orion†〜Nao's Story〜
さりげない言葉で、とんでもない爆弾を投下するところとか。
「さて。俺は部活に行くとするか」
「あ……森谷」
「?」
学校のなかに入っていく森谷を呼び止める。
夕日に照らされた森谷は、眩しそうに目を細める。
そんな些細なことに、ドキッとしてしまうのは。
完全にあたしの気持ちが森谷にいってしまったからなんだろうか。
「あ……ありがとうね」
「……それだけ?」
「………う、うん」
「やっぱヘタレだな、おまえは」