†Orion†〜Nao's Story〜
「へぇ……」
……って、あたしも開けてないけど。
て言うか、お父さんの許可なんていちいち必要なくない?
「あっ……、お姉ちゃんも開けてないね。じゃあピアスあげてもダメか」
あたしの耳たぶを見て、さくらは苦笑する。
「ううん、貰っとく。彼氏できた記念にピアス開けるよ」
「勝手に開けちゃダメだよ。ちゃんとお父さんに……」
「はいはい」
生返事しながら、あたしは最初に目をつけたスカートを手にするとさくらの部屋を出て行った。