†Orion†〜Nao's Story〜
親の許可なんて必要あるわけ?
あたしより力の強いお父さん。
持っていた安全ピンはあっさりと奪われてしまう。
「何なの!? ピアス開けたっていいでしょ!!」
「ダメだ」
冷静にきっぱりと言うお父さんの態度にイライラしてくる。
どこまで過保護なの?
どんだけマジメなんだよって。
まさか、“ハタチになってからにしましょう”なんて言うつもり?
「ピアスは開けるな」
「ちょっと……、高校生でも開けてる子いるよ? いまどきピアス禁止なんてあり得ない!」
「……奈緒。開けるんだったら……」