僕らの、
「マサくん、やっと来たの!ほら早く着替えて!」

「………」

「すまんなあ!今から着替えるわ!」


「………………」

とりあえず連れ込まれたのは、男だらけの楽屋。

男だらけと言っても、マサに着替えを促したかわいい顔した標準語の人と

何も喋らない人

あと、マネージャーさんとマサ…

4人だけ。プラス、私。

「あ、この子、さっきドラムに誘ってん。」

再びマサは私を押し出した。

「いやっ、入らないしっ、」

「お~!!最近解散したバンドの!マサくん、よく見つけたねえ!」

「…ほんまや」

みんな私を知ってるようで、無口な人も驚いた顔をして口を開いた。

こんなに有名だったの?私達のバンドって…

「あっ!自己紹介しなきゃ!僕、ボーカルのタクです!」

「ベースのユウ」

「はあ…あ、えと、立川律子です」

「立川さん、今日はスタジオ入ってくれます?とりあえずこいつらを覚えたってください」

マネージャーさんが私に言った。

なんだ…この人は私をバンドに入れるのは反対だと思ってたのに…

「まあ…はい」

「よっしゃー気合い入れてがんばろかあ!!」

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