―愛束縛―
「鈴 ミルク温め過ぎた… 鈴…」
ガシャン
アタシは泣いていた
太一はあまりにもビックリしたらしく 持っていたカップを離してまでもアタシの所にやって来て 抱き締めた
「アタシ… ヒック もう帰る所ないの…ヒック
あの家には帰りたくないの…」
「ずっと ずっと ここにいたら良いよ…ってか ここにいてよ」
もう そこからは…
ただ ただ
子どもみたいにワーワー泣いて泣いて
泣き疲れて寝た
太一は アタシが泣いている間“うんうん”と頷いたり“よしよし”と頭を撫でてくれたり 抱き締めてくれた